営業本部 北日本営業部
TENAアドバイザー
2014年新卒入社。首都圏営業部を経て、
2015年に北日本営業部へ、宮城県、福島県、
山形県の南部を担当。
正直、福祉や看護に対する知識はまったくありませんでした。営業職を志望していたというところでユニ・チャーム メンリッケの説明会に参加して、そこで初めて日本の排泄ケアの現状や課題について知ったんです。排泄ケアのあり方一つで、人が死んでしまうようなことがあって、そこに対して私たちは日本を変えていくんだという会社の想いを聞いた時には、びっくりもしましたし、社会に貢献するってこういうことなのではないか、と思いました。当時、就活生だった自分にとって、社会貢献という言葉はどの企業も掲げていたので、そこに対してぼんやりとしたイメージしか持っていなかったんです。ユニ・チャーム メンリッケの社会貢献は、日本を変えるというスケールの大きなものではあったのですが、本当に変わった世界を見てみたいとワクワクしたと同時に、私もなんとかしなきゃ、一端を担いたいという気持ちが湧きおこり、入社を決意しました。
2年目になり、新しく北日本エリアにも配属され、心機一転この場所で自分の役割を果たすぞという気合だけは十分にありました。「こうしたほうがいいと思います」「こういう考えがあって変えていきたいんです」と、言われる側の気持ちも考えずに、一方通行の発言ばかりしてしまっていたなと今になって思います。そのことに気付かされたのは、福島で定期的に訪問していた既存のお客様から「来月から伊藤さん来ないでください」と言われたことがきっかけでした。会社として以前からお付き合いがあったものの、エリア担当の不在が続いたこともあり、ぜひ来てくださいと言われていたお客様だったので、私も、何か新たな取組みをしたいんだろうと勘違いして、相手の話も聞かずにグイグイと提案ばかりしてしまったんです。そしたら突然、もう来ないでくださいと。理由を聞くと、「伊藤さんのための時間じゃないんです」と。その言葉は今でも忘れられません。そんなこと、相手だって言い難いことだったと思いますし、それでもちゃんと伝えてくれたということは今振り返るとありがたかったのですが、当時は何が起こったのか分からないくらいに動揺してしまいました。
この失敗の経験は、それからの私のスタンスの礎になっています。私たちの取り組みは、施設のためになることでなければならないけれど、同時に、施設の方にも仕事があることを理解しなければいけません。それをどれだけ私たちがサポートできるか。だから、伝えることよりも大切なことは、まず聞くということなんだと分かりました。東北は、義理人情に厚い地域。訪れる人たちを変に拒むこともしませんが、逆に、お互いがオープンな関係になるまでには、一年や二年といった時間が当たり前のようにかかります。だからこそ、より丁寧に、根気強く、相手の言っていることに耳を傾ける。そこから相手の現状を見極めて、二人三脚で解決策や取り組み方を考えていく。そうやって、TENAでよかった、伊藤さんでよかった、とお客様から言葉をかけていただいたときは、とても嬉しいです。一般的な営業職では、お客様の獲得がゴールなこともあるとは思いますが、私たちはそこからがスタートライン。もちろん嬉しさもありますが、ここからが本当の勝負だと、不安な気持ちのほうが大きいです。それでも、お客様やご利用者様も含めて全員がハッピーになれるということがこの仕事のやりがいだと感じています。